こんにちは!ヘッズの瀬川です^^
さて、今回は6月18日(水)に開催されたヘッズ主催のGCC勉強会(グッド・カンパニー・クラブ)についてご報告いたします。
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今回のホストは、株式会社田中務補(かねすけ)商店 代表取締役 田中伸明様です。
田中様は1964年に神戸市長田区で創業した、日本で唯一の金属製シャンク(靴の芯材)専門メーカー「株式会社田中務補(かねすけ)商店」の2代目社長です。お父様である先代社長が余命宣告からわずか1か月で急逝され、長男ではなく三男である田中様ご自身が、準備も覚悟もないまま事業を継承されることとなりました。一族経営特有の「罠」や家族関係に戸惑いながらも現実と向き合い、葛藤と模索を重ねてこられました。
そして「GCC(人本経営)」との出会いをきっかけに、従業員・会社・業界全体を“どのように支えるか”という新たな視点が芽生えました。
今回は、突然の事業承継から始まった実体験や、家族と仕事のはざまで悩みながら見出した「人を大切にする経営」のヒントについて、経営者・後継者としての等身大の言葉でお話しいただきました!

お父様である先代社長の時代、神戸市長田区は競合他社も多い日本有数の靴産地の一つでしたが、阪神・淡路大震災の火災で壊滅的な被害を受け、廃業する会社が多くあったそうです。また、中国企業の参入もあり、現在では田中務補商店様は国内唯一のシャンクメーカーとして国内シェア100%を誇ります。
シェア100%と聞くと良いことのように思われがちですが、実際には営業活動を行わなくなってしまったり、競争相手がいないことで技術革新が起きにくい、さらには自社都合を優先し業界や顧客のことを考えない傲慢な経営スタイルが続いてしまったようです。

そんな中、お父様が急逝されて田中様が会社を継ぐことになりますが、ちょうどその時はコロナ禍で誰とも会えない日々でした。それでも懸命に事業継続に努めていた矢先、従業員から「社長は私たちのことが分かっていない」と言われて対立し、相談した社労士にも従業員側の立場を取られてしまい、さらに苦しい状況が続きました。どうすればいいか悩んでいた時にGCCと出会い、半信半疑で参加したGCCで人本経営を実践している登壇者の話を聞いたことで、これまでの自身の考えが間違っていたことに気づかれたそうです。

それからはGCCで人本経営を学ぶとともに、経営についても積極的に学ばれました。そこで得た学びを実践しながら、従業員との対話を重ね、安心して働ける職場づくりを模索し、従業員を大切にする経営方針に舵を切ってからは、明らかに社内が良い方向へ変化していきました。
そして、その変化を続けるうちに田中様ご自身にも変化が訪れたことに気付かれました。
「鏡は先に笑わない」
相手を変えようとするのではなく、まず自分が変わらなければならない。
自分の心を開かなければ相手も心を開かない。
この考え方が状況をどんどん好転させていきました。

従業員の皆さんとともに初めて企画したオープンファクトリー(工場の内部を一般向けに公開するイベント)は大成功!
一つのイベントを全員で企画することで結束力が高まり、さまざまな良い影響があったそうです。
そして今年のオープンファクトリーでは、従業員が家族を連れてきてくれたとのこと。従来では考えられないことだったそうです。来社された多くの方々から「従業員が素晴らしい」という言葉もいただき、本当に嬉しく、誇りに思われたそうです。

考え方や視点を変えることで、これほどまでに変化が訪れるのだと実感しました。辛い時期でも諦めず、従業員の皆さんや経営に真摯に向き合い、事業を好転させる行動力と粘り強さに感動しました!
このブログに書いたことはほんの一部ですので、田中様の生の声や想いを聞きたい方は、勉強会の様子をアーカイブしていますので、ぜひご視聴ください^^
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株式会社田中務補(かねすけ)商店 代表取締役 田中伸明様
素晴らしいお時間をありがとうございました!
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