お店をつくる人々 Peops

仕事も暮らしも「余白」を楽しみながらいまを生きる。
姉妹がみつけた本来の自分。

デュプレいしい / 石井 宏弥さん・石井 亜季さん

公開日:2026年7月9日

畑へ種をまき、新しい出会いが芽吹く

2019年4月、市民菜園のことを役所に問い合わせたのをきっかけに動き始めました。街中に初心者向けの小さな区画があると案内されたものの、自然豊かな森や公園、国際教養大学などに囲まれた雄和(ゆうわ)という土地で始めたい気持ちが強く、経験者でないと難しいと言われた広い区画を、経験者の姉がいることを理由に推し進めました。結局、雄和に50平米の畑を借りて、3年目には100平米に。畑仕事をしていると体にこたえるときもありますが、自然に囲まれ鳥のさえずりを聞きながら今に集中し、余計なことを考えず瞑想をしているような感覚になり心がリラックスするそう。畑仕事のほかにもちょっとした自然散策で植物を採取して生活に取り入れられています。

レモングラス・フェンネル・ディル・ホーリーバジル・バジル・タイム・ラベンダー・ホワイトセージ・セージ・フジバカマなどのハーブの種を撒いて育てはじめました。フェンネル・ディル・タイムはクッキーなどに利用するときもあります。レモングラスはハーブティーにして販売したり、クリスマスにご来店されたお客様へプレゼントしたこともありました。ラベンダーはドライフラワーにしてラッピングにも使用しています。大半は、ドライフラワーにしてディスプレイに使用します。

植物を取り入れながら自然と調和した生き方そのものをお店にも映し出しているかのようです。

「畑を持つ前は、毎日に追われるばかりで気づけなかった “暮らしの豊かさ” を、土に触れるうちに少しずつ味わえるようになりました。これまで当たり前と思っていたことが、実は当たり前ではなかったのだと、心の深い部分で理解できたような気がします。仕事は何のためにあるのか、どんなふうに暮らし、生きていきたいのかーーそんな問いがゆっくり芽生え、自分たちの内側を見つめ直すきっかけとなる場所ができました」
心と体に余白が生まれ始めた頃、姉妹はクリスマス前に思い切った決断をすることになります。