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暮松通信

暮松通信

vol.73店外にも売上のチャンスが

熊本のケーキ屋さんを訪問しました。
店主のAさんと私は一歳違いで、創業時期もほぼ同じ。 当時の自分をオーバーラップさせながらお話を伺いました。
1955年、大阪生まれのAさん。小学2年のときにお父さんを亡くされ、お母さんとは生き別れたそうです。
幼い弟たちと野宿に近い生活をし、1年ほどして養護施設へ。その後、北海道・沖縄に移り住み、19歳で熊本の洋菓子店で修業を始めたものの、厳しさに耐えきれず5年で店を飛び出します。
大手菓子チェーン店に7年勤め、紆余曲折あって居酒屋で働くことになりました。
それでもケーキ屋の夢を諦めきれず悶々としていたところ、電気も水道もないトタン屋根の小屋を借りられることになったのです。
35歳、居酒屋の仕事のあと、夜中に小屋でパウンドケーキを焼き、 500円で郵便局払い下げの自転車を購入し、居酒屋の休みを利用しケーキを積んで、売り切るまで遠くへ遠くへと売りに行ったそうです。
いまでは店舗を構え、地元の人気店となっています。

創業当時の私は、シャッター付きガレージを社屋代わりにして、夜、車のライトを頼りに伝票を書いていました。
地面に積んだ段ボール箱が雨で濡れそうになって、慌ててスノコを買いに走ったこともあります。
世間は好景気、何度も「お金さえあれば…」と思いましたが、小さな事業だからこそ自由にできるワクワク感もありました。
パウンドケーキを並べる店舗が無く自転車に積んでいたAさんも、 実は、売りに行くのが嬉しくて仕方がなかったそうです。

この話を他店ですると、「時代が違うからAさんのようにうまくいかない」と言われました。
では、時代が違うとは何でしょうか?
いまでも、店外での売上は見逃せません。「出前感覚」です。
時代で言うならネット通販が効果的ですが、最初は無料のブログやFacebookページ、食べログなどのサイトを活用するのもひとつの方法です。
地域イベント、企業へのBtoBの提案なども試してみてはいかがでしょうか。

◆こぼれ話◆
社内の業務を任せられるスタッフが増え、私は会社にいる時間が年々短くなっています。
2週間で青森・秋田・鹿児島・熊本を回り、12軒のお客さまを訪問しました。
お話を伺いながら創業時を振り返ると、弊社の事業も随分と変化しました。
それでも、いまだにトライ&エラーの連続です。
創業時と比べると、社長のエラーを見張るスタッフの目も増えました…(汗)