vol.121揺らぐ自信とメンバーの成長

まず、暮松通信でも何度かご紹介した堀井聡太君のデフサッカーワールドカップの結果報告ですが、なんと準優勝という素晴らしい結果を残してくれました。
惜しくもウクライナに敗れてしまいましたが、日本チームの決勝進出は史上初の快挙となりました。
発行スケジュールの都合上ご報告が遅れましたが、応援してくださったみなさん、ありがとうございます。
社内も大いに沸き、彼が帰国後初出社の日、フロアには祝賀の気持ちを込めた横断幕（5ｍほどの紙製）が張られていました。
手作りの装飾も施されています。
しかも朝礼では「ワールドカップ準優勝おめでとう」を、全員が手話で伝えました。
みんなが仕事の合間を縫って準備してくれたのです。
堀井君の活躍はもちろん嬉しい。
さらに、みんなが自主的に考えて想いを持って行動してくれたことが嬉しい。
メンバーの成長と仲間を想う気持ちを感じて、思わず目尻が下がりました。

いままでは新商品の企画があがってきたときに「これはメッチャ売れる」「これはアカン」という判断を大きく外すことはありませんでした。
判断の多くは「勘」によるものです。
勘には根拠がないという人もいますが、私は、勘は、経験や知識に基づくものだと考えています。
そういう意味で、商品企画に関して勘が働く・鼻が利くと、少なからず自信がありました。
最近、その自信が少し揺らいでいます。自分の感覚が古くなってきた気がして寂しさや不安を覚えます。
そんなとき、「却下されたけど、やっぱりこの企画をやりたい！」と、再度プッシュしてくる若いメンバーが現れました。
私がダメ出しした企画についてリサーチをやり直し、「却下の取り消し」を求めてくるのです。早い話が「ダメ出し返し」です。
生意気ですね（笑）

生意気だと思う反面、その一生懸命な姿に感動を覚えました。
ヘッズのDNAをみんなが受け継いで、「俺じゃなくてもやれる人が育っている」「みんながやれる会社になってきた」。
メンバーの成長に大きな喜びを感じる日々です。

◆こぼれ話◆

いま67歳。人を雇えるようになったころ、社内で一緒に働く仲間は概ね同世代で、私はアニキ的な立場でした。
やがて平成生まれの人が入社してくると「俺ってお父さんみたい？」となり、いまでは「お爺さん世代？」と感じることも…。
これからは、若い人と競い合うのではなく、爺さんにしかできないことを「これでもか！」というぐらいやっていきますよ。