お店をつくる人々 Peops

人と植物をつなげる、”幸せの循環”
~楽しみ尽くす植物のソムリエ~

植物専門店 VOLTAR 代表 / 宮坂 知佳さん

公開日:2026年1月28日

人と植物がつながる場所

VOLTAR――ポルトガル語で「戻る」という意味があります。
お客様がまた戻ってきてくれる場所、自分が園芸界へ“戻る” という覚悟。
その両方の願いを込めて、店名を決めました。

20代でブラジルに滞在したことが、今の自分をつくる大きな分岐点になりました。
サンパウロの澄んだ空気、その土地で出会った人たちは、陽気でおおらか。
細かいことを気にせず、感情に素直で「こうしなければ」という固定観念を手放せた、
私の人生のなかで大切な半年間でした。

だから、お店を開くなら、あの時のラテンの風を感じる空間をつくろうと、
その想いが、ずっと私の心にありました。
赤土やレンガ色をつかって、植物が美しく映える色使いに。
ナチュラルさと、洗練されたかっこよさを。
ブラジルの街角からヒントを得て形にしていきました。

宮坂さんの接客は、まるで植物のソムリエのよう。
お客様の部屋や環境、お日さまの入り方までじっくり伺いながら、ぴったりの植物を提案されています。
水やりの頻度や置く環境をしっかりとお伝えして
「ここで植物を買ってくださったからには、ちゃんと育ててもらいたい」と、
アフターケアも惜しみません。
帰りは車、自転車、徒歩に合わせて、持ち帰り方を考え梱包されます。

弱った植物の相談や植え替え、時には他店で購入されたものも
力になれたらと親身に相談に乗っています。
“一度頼ってくれたご縁” は、ありがたく、大切にしていきたいと思っています。

お客様との会話や、ゆっくり流れる時間。そのひとときが、私にとってかけがえのない幸せです。
冬には店の奥までやわらかい光が差し込み、植物たちがキラキラと輝きます。
その様子を眺めているだけで、心から満たされます。

どこかでみた、「花屋とレストランの間にバールがあるお店」
いつの日か、そんな場所を作りたいと思っています。
お客様が植物を選び、バールでひと休み。一緒にお茶を飲みながら、ゆったりと幸せな時間を育んで――

好きな言葉は「人生右肩上がり」。まわりの方からたくさんの勇気や元気をもらって、また頑張る。
くじけそうになっても「動かないでどうすんねん!」と自分に言い聞かせる。
楽しいことも辛いことも全部自分に返ってくるのだから、“全部楽しむ”。
そうやって、植物とお客様とをつなげて、幸せの輪をどんどん広げていきたいと語ります。

宮坂さんの語る“全部楽しむ”。
その言葉が、お店のすみずみまであふれていて、植物に囲まれながら穏やかな対話を重ねるうちに、
ここに戻ってきたくなる気持ちになりました。

VOLTAR は、そんな特別な場所。
きっと、誰もが――またここに「戻りたくなる」そんなお店です。

ご協力いただいたお店

VOLTAR ヴォルタ―ル
https://www.instagram.com/voltar.cs/
店舗情報
〒545-0005
大阪府大阪市阿倍野区三明町2丁目11-22
シティハイツ阿倍野 1F
営業時間: 10:00 ~ 17:30
定休日: 火・日曜日 その他不定休あり
TEL:06-6654-3713
  • photo:
    Teppei Koizumi

  • text & edit:
    Miwa Hirozawa