
vol.90知らぬ間にビジネスをやっていた?
社員との雑談中に大学時代の話をしたら、「そのころからビジネスをやってたんですね」と、言われました。
私が大学生のある冬、他の学生が企画したスキーバス(ツアー)に参加しました。
それが全く面白くなく「俺やったらもっと面白くできる!」と思い、企画を考えてバスを1台チャーターしました。
まずバス会社と現地のホテルに『交渉』。
言われてみればビジネスそのものです。
ほかにも、募集チラシを作る『宣伝活動』や、車中や現地で飲むお酒の『仕入れ』のほか、手伝ってくれそうな友人2、3人に声を掛ける『人事』、ツアー中、添乗員とスキーの指導員も兼ねて参加者に楽しんでもらう『接客』などの要素も含まれていました。
さらに、中古スキー用品の『売買仲介』もやりました。
当時はレンタル品が少なく、新品は高額でした。
靴やウエアがないから参加できないと言う友人たちのために、中古品を譲ってくれる人を探して売買を取り持っていたのです。
スキーバスは、夜出発して早朝に着きます。
交代要員のドライバーさんが、前方の席で仮眠を取っていたところ、酔った学生がその上に座ってしまったことがあります。
激怒したドライバーさんは、運転しないと言い出しました。
早い話がボイコットです。
私は必死でなだめて、なんとか運転してもらいました。
予期せず『クレーム対応』まで経験していたのです。
そして、何よりも重要な収支管理は『経理』。
当時、食品業界にいて人の世話をやくのが好きだった父が、車中で食べられるように天ぷらや唐揚げ、豚カツ、海老フライなどを大量に作って持たせてくれたのは本当にありがたかった。
おかげで、参加費以上のものを提供でき、余ったお金は、帰りのドライブインでパーッと奢る、「気前のいい暮松」でした。
みんなに喜ばれて、自分も楽しめて嬉しい。
相手のことを考えているけど、自分がやりたいことをやっている。
その部分は、昔も今も同じ気がします。
ひとつ違うのは、あの頃はモテ期でした…。
- ◆こぼれ話◆
- 若いころは「俺」と言ってたなぁ。
今回気づいたのが、自身を何と呼ぶか。
暮松通信には「私」と書きますが、人と話すときに「私」と言うことはほぼありません。
子供のころは「ぼく」、10代後半あたりから「俺」、40歳ぐらいで意識して「俺」を卒業し、「自分」や「ぼく」と言うようになりました。
ちなみに大阪人は相手のことも「自分」と呼ぶことがあります。方言かな?
多くのお客さまを訪問させていただいた中で、「スタッフとの関係性をどうしていくのか?」「離職率が高い」という、『人』についてのお悩みをよく耳にしました。
この暮松通信でもたびたびお話しているとおり、私もかつて毎月のようにスタッフの送別会を繰り返していたという黒歴史を経験しています。
そこから『人本経営』と出会い、時に失敗しながらも続けてきた施策や経験の他、同様に人本経営を実践する友人たちの声をまとめた一冊です。
この本が、皆さまのより良い会社経営の一助になれば幸いです。
暮松 邦一

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