
vol.105「どうしよう…」を力に変えて
今年に入ってから毎日のように値上げのニュースを耳にします。
弊社の場合、原材料の高騰と円安によるダブルパンチで、商品の製造コストが一気に跳ね上がりました。
ザッと計算してもかなりのコスト増になります。
いままで常に発想の転換を意識しながら仕事をしてきましたが、今回は、それ以上の大転換が必要です。
新しいカテゴリーの商品づくりや、お客様のフォロー体制の見直し、出荷・事務などの業務効率化、ロス削減をはじめとして、さまざまな面で視点を変えて、新たに挑戦せざるを得ない状況となりました。
一消費者の立場になってみると、値上げによって買い控えるものと、高くなっても利用し続けるものがあります。
「ガソリン高いから、麦茶入れとこ」というわけにはいかないのです。
ですので、お客さまからは出来るだけ価格据え置きで、代わりになる商品の開発が望まれるところでしょう。
また、経営者からすると「世の中に代替品がなく必要とされるもの」をお客さまに提供したいわけですが…
まさに、言うは易く行うは難し。「どうしよう…」と焦る一方です。
事故や災害などの緊急事態に遭遇すると血中にアドレナリンがドバーッと放出され、普段では到底出ないような力が出ることを例えた「火事場の馬鹿力」という言葉があります。
人も企業も、本当に困ったときこそ知恵が働き、潜在能力を発揮できるのかもしれません。
負荷をかけることで効果が出る筋トレと同じように、苦しい状況に置かれることで成長するような気もします。
値上げラッシュに直面して「どうしよう…」という気持ちを、「チャンス到来!」とポジティブに考え、何とか笑って過ごしたいものです。
これは他の誰かにではなく、自分自身に言い聞かせています。
弊社の状況が言い訳のようになってしまいましたが、あまりにも大幅なコスト増のため、7月から全商品8%の値上げを実施させていただきます。
お客さまにご負担をおかけして大変心苦しいのですが、ご理解のほどお願いいたします。
- ◆こぼれ話◆
- 周囲の経営者から「8%の値上げで大丈夫なん?」と聞かれます。
「ほんまはもっと値上げしたい」と答えると、みんな苦笑いします。
今回の8%で収まるのか、正直、自信がありません。
「どうしよう…」をポジティブな力に変えて、今後いかにして値上げ幅を抑えていくか、笑顔を絶やさず考えます。
これも自分自身に言い聞かせています。
多くのお客さまを訪問させていただいた中で、「スタッフとの関係性をどうしていくのか?」「離職率が高い」という、『人』についてのお悩みをよく耳にしました。
この暮松通信でもたびたびお話しているとおり、私もかつて毎月のようにスタッフの送別会を繰り返していたという黒歴史を経験しています。
そこから『人本経営』と出会い、時に失敗しながらも続けてきた施策や経験の他、同様に人本経営を実践する友人たちの声をまとめた一冊です。
この本が、皆さまのより良い会社経営の一助になれば幸いです。
暮松 邦一

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