
vol.118新しい夢ができました!
オリンピック、パラリンピック、デフリンピック…。
みなさん、すべてご存じでしょうか。
新卒の障がい者雇用の話として、114号・115号で紹介した堀井聡太君(24歳)。
今回は、彼自身の取り組みをご紹介します。
8歳でサッカーを始めた堀井君は、多くの選手同様に「大観客の前で日本代表としてプレーしたい」という夢を描いていました。
19歳でデフ(聴覚障がい者)サッカー日本代表メンバーに選ばれ、アジア大会の決勝で大活躍。
念願叶ってピッチに立てたものの、残念ながら、「無観客試合」でした。
半分叶わなかった夢…。
後に続くデフの子供たちには、本物の夢を叶えさせてあげたい。
それが、彼の新しい夢になりました。
聴覚障がい者は四肢に障がいが無いとはいえ、オリンピックの競技においてはやはりハンデがあります。
ところが、パラリンピックに「デフ種目」はありません。
堀井君は、「デフの子供たちが希望を持てるように2025年に東京で開催される『デフリンピック』でスタジアムを満席にしたい。陸上・卓球・水泳・柔道・テニスなど他の種目はもちろん、まずはデフサッカーを満席に。そのために認知度を上げたい」。
そんな思いを強く持っています。
いま彼は、選手活動と並行して小中学校や社会人の団体などで講演活動を行っています。
現役の日本代表である自分が講演をすれば、影響力があるかもしれないと考えたからです。
講演では、「聴覚障がい者は一人ひとり聞こえ方が違う」ということを必ず伝えるそうです。
何も聞こえないわけではないのですね。
これは私も初めて知りました。
そして、私なりに他の障がいに対する理解を深め、障がい者が困っている点にも気を配れるようになってきました。
「スタジアムを満席に」。
彼の新しい夢は、私の、そしてヘッズの新しい夢になりました。
当初、講演の日は有給休暇を取っていた堀井君でしたが、現在はヘッズが取り組む社会貢献の一環として、通常勤務と同じ扱いにしています。
- ◆こぼれ話◆
- 9/23~10/7、デフサッカーW杯がマレーシアで開催され、24ヵ国が出場します。
今回も堀井君は代表選手に選ばれていますが、いつか代表ではなくなる日が来るでしょう。
そのとき社会人として通用するスキルを身につけていてほしい。
社内では商品の撮影に携わり、プロのカメラマンを目指しています。
前向きにチャレンジする姿に、みんな好影響を受けています。
多くのお客さまを訪問させていただいた中で、「スタッフとの関係性をどうしていくのか?」「離職率が高い」という、『人』についてのお悩みをよく耳にしました。
この暮松通信でもたびたびお話しているとおり、私もかつて毎月のようにスタッフの送別会を繰り返していたという黒歴史を経験しています。
そこから『人本経営』と出会い、時に失敗しながらも続けてきた施策や経験の他、同様に人本経営を実践する友人たちの声をまとめた一冊です。
この本が、皆さまのより良い会社経営の一助になれば幸いです。
暮松 邦一

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