
vol.108お金がないころの営業ツール
いま現在、弊社の営業ツールは、チラシ、カタログ、Webサイトが中心となり、お客さまは全国各地にいらっしゃいます。
ところが創業当時はとにかくお金がなく、チラシさえ作れませんでした。
それでも何らかのツールが無くては検討してもらいにくいので、チラシ代わりに商品紹介用のシートを作っていました。
デザイナーさんにお願いして、社便箋を作ってもらったのです。
商品の素材やサイズ、数量などのスペックを記入しやすいように、A4用紙に枠や罫線が引いてあり、あとは私が手書きで記入するようになっています。
口頭だとやりやすい商品説明も、いざ文章にしようとすると上手くまとまらず、書いたり消したり四苦八苦。
ようやく完成したシートを、4枚コピーします。
なぜ4枚かというと、当時のお得意先は雑貨問屋さんが2社、衣料品問屋さんが2社の計4社だったからです。
営業の際は、商品の「現物」も置いて帰りました。
いまのように5500品番ほど商品があると、もれなく現物を差し上げるのは難しいのですが、当時はお得意先が4社しかないうえに、商品数も20~30品番だったので、商品を案内する段階で現物をお渡しできたのです。
新商品が出るたびにシートと現物をお渡しして、その都度、総合カタログも持参しました。
お金がないころの営業ツールもちろんこれも手作りです。
まず商品の写真を撮ります。
お金がないころの営業ツールスマホどころかデジカメさえ身近に無かったので、撮影後はフジカラーのお店にフィルムの現像とプリントを依頼します。
その際、簡易のポケットアルバムをもらえたのです。
新商品が出るたびに、そのポケットアルバムに写真を追加したものが総合カタログの代わりです。
一冊しかないので置いて帰るわけにはいかず、その場で担当者に見せるだけでした。
同世代の方ならイメージしていただきやすいと思いますが、写真を撮る際の一番のポイントは、サイズ感が伝わるように商品の横にタバコを置くことでした(笑)
- ◆こぼれ話◆
- 当時は、仕入れ、売上集計、在庫数などもA4のノート1冊だけで管理していました。
品番もお得意先の数も少なく、タテ軸に品番、ヨコ軸にお得意先の社名を記入する超アナログなやり方でも問題なかったのです。
売上を眺めてニヤニヤできることは少なかったけれど、いまとなっては良い想い出です。
このノートは、弊社1階のヒストリーボードに飾っています。
多くのお客さまを訪問させていただいた中で、「スタッフとの関係性をどうしていくのか?」「離職率が高い」という、『人』についてのお悩みをよく耳にしました。
この暮松通信でもたびたびお話しているとおり、私もかつて毎月のようにスタッフの送別会を繰り返していたという黒歴史を経験しています。
そこから『人本経営』と出会い、時に失敗しながらも続けてきた施策や経験の他、同様に人本経営を実践する友人たちの声をまとめた一冊です。
この本が、皆さまのより良い会社経営の一助になれば幸いです。
暮松 邦一

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