
vol.85師匠をみつけて学ぶ
コロナやバイオマス原料の不足など、弊社にとって痛手となるできごとが続いています。
この状況から抜け出すために、故人・一倉定さんの講演CDを繰り返し聴きました。
一倉さんは大企業から中小企業まで約1万社を指導し、赤字会社を次々と立て直した経営コンサルタントです。
「良い会社とか悪い会社なんてない。あるのは、良い社長か悪い社長だけである」とおっしゃったのは有名な話で、社長を厳しく指導することから「社長の教祖」と呼ばれた人です。
門下生として、ユニ・チャーム創業者やドトールコーヒー創業者が名を連ね、ファーストリテイリングの柳井さんも大きな影響を受けたと言われています。
私が事業を始めたころは、電気もガスもないシャッター付きのガレージ1台分が事務所兼倉庫でした。
とにかくお金が欲しくて、「数字が中心」の経営コンサルタントや経営者をお手本としていました。
その方たちの本を読み漁って実践した結果、数字は成長したものの、気がつけば社員の離職率が高いブラック企業になっていました。
その後、小林秀司さんの「人本経営」に出合い、経営者として自分の在り方を改めました。
社員一人ひとりの幸せまで考えるようになったことで、質的にも会社が成長しました。
そして今は一倉さんの「お客さまが何を求めてらっしゃるのか、そこを丁寧に拾い上げ、愚直に積み重ねていく考え」に魅力を感じています。
自分の考えだけで事業を続けると、甘えが出てラクな道を選びがちです。
その時々の「師匠」をみつけて学び、深く理解して行動することがチャレンジにつながります。
ある程度結果が出るまでひとつの方法を続けることも大切です。
たとえば、必ず痩せる方法が2種類あったとします。
ひとつは「いくら食べてもよい/運動をする」、もうひとつは「食べる量を制限/運動はしなくてよい」。
ラクな部分だけ取り入れて「いくら食べてもよい/運動はしなくてよい」という方法を実践しても、結果に期待できそうにありません(笑)
- ◆こぼれ話◆
- 私の目の中に「¥マーク」が燃えていた創業当時、一倉さんの講演CDを聴いたとしても、あまり響かなかった気がします。
素晴らしい話でも、受け取り方は自分次第ということです。
逆に考えると、暮松通信に書いている失敗談や、ブラック企業の黒歴史も、どこかで誰かの役に立っているかもしれません。
その場合、師匠というより反面教師ということになりますが…。
多くのお客さまを訪問させていただいた中で、「スタッフとの関係性をどうしていくのか?」「離職率が高い」という、『人』についてのお悩みをよく耳にしました。
この暮松通信でもたびたびお話しているとおり、私もかつて毎月のようにスタッフの送別会を繰り返していたという黒歴史を経験しています。
そこから『人本経営』と出会い、時に失敗しながらも続けてきた施策や経験の他、同様に人本経営を実践する友人たちの声をまとめた一冊です。
この本が、皆さまのより良い会社経営の一助になれば幸いです。
暮松 邦一

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