プロが教える商品撮影のコツ

撮影するときに少し気をつけるだけで、写真の仕上がりがぐっと良くなります。ここでは、フォトペーパーシートを使いながら事例とともに撮影の基本やコツをご紹介します。


写真のこだわりポイントを教えて下さい。
額縁に物を少しずつ重ねながら、立体感が出るようにレイアウトしました。洋書シートを数枚置くだけで凄く雰囲気が作りやすいですね。造花はそのまま使わずに、何本かに切って、花を広げて整えています。なるべく茎部分を隠すように、ずらしながら何ヶ所かに分けて置くとふんわりします。ポーチやピアスの色目に合わせてアンティークの小物を少しだけ添えてみました。

造花を切るときはハサミではなく、ワイヤーなども切ることができるニッパーを使うと綺麗に切れます。
フォトジェニックな写真を撮るコツを教えてください。
撮りたいものを中心にして、イメージに合う小物を何点かと季節感が出せる植物を用意します。生の植物がないときは、ストックしているドライフラワーや造花などを使います。いつも窓の近くの机にレイアウトして、部屋の電気は消して窓からの光量だけで撮影します。

午前中の柔らかい光が入る時が一番おすすめ。
真上から撮るフラットレイアウトという撮影スタイルはコンパクトなスペースで、後ろの映り込みも気にする事なく撮れ、商品も正面から良く見えるのでいつもこのスタイルで撮影しています。
今回の撮影ではフォトペーパーシート-1/ナチュラルウッドホワイトを使いました。
撮影した写真は、「MOLDIV」という写真加工アプリで色味の調整やシャープさを足すなど加工してインスタグラムに投稿しています。写真はすべてスマートフォンで撮影しています。
フォトペーパーシートのお気に入りポイントは何ですか?
インスタの時は、板を並べて撮影していますが重かったり、かさばったりしてしまいます。フォトペーパーシートは、置き場所に困ることなく色々な背景で簡単に撮影できるので、とても便利ですね。質感もマットなので反射することなく、リアルな板のように撮影できます。紙箱に入っているのでそのまま収納もできますね。
使用したアイテム


写真のこだわりポイントを教えて下さい。
イメージ写真なんかは見切れて撮るのが好きです。メインになる商品の横に置く飾りだったりをあえて見切れて撮ると、その先に続きがあるような感じがして、狭い土台も広くイメージできます。

普段の撮影はどうやって撮影していますか?
ほとんど窓からの自然光で撮影しています。また、光の強さと当てる方向に気をつけています。窓のカーテンは二重にしてあり、やわらかい光にしたい時は二重に、硬い光にしたい時は一重に、という風に調整しています。そうすることで、照明機材と違って準備の時間を短縮できます。

ただ、照明機材であれば光を当てたい方向に機材を動かせば良いのですが、太陽はもちろん動かせないし、時間によって光の向きが変わっていきますので、撮影する土台を動かさないといけません。なので土台はコマ付きのものを使用することが多いです。

フォトペーパーシートのお気に入りポイトは何ですか?
やっぱり1番は用意が楽なこと!例えば本物の木の板を使おうと思うと、重いし並べるのも大変だし、すごく時間がかかるんです。でもフォトペーパーシートはすぐに用意ができるし、商品を並べてみてイメージに合わなくてもまたすぐに別のシートに変えられるので時間をかけずにこだわることができます。本物の木は場所をとるし、大理石は高価で重たいし、芝生は「生えてるとこ何処やっけ?」と、探したりしないといけないので、重宝しています。
難点は納品時が丸まっているので、最初にクセを取らないといけないこと。僕は平らにして保管しています。
使用したアイテム

商品撮影に「広角モード(広い範囲が写る)」は向いていません。商品のフォルムが歪んで見えると、素人感が出てしまい、クレームにもつながりかねません!


ステンレスのプレートや瓶モノなど、光の反射によって見え方が変わりやすいものは、「レフ板」があると便利です。「白のレフ板」でハイライトを入れてクールで爽やかなイメージに。「黒のレフ板」でシャドーを入れて重たい高級感のあるイメージにしたりできます。

