株式会社ヘッズ代表 暮松邦一の月いちコラム KUREMATSU TIMES(暮松タイムズ)
VOL.47

目先の一歩を踏み出す前に

「今の会社になるまでの過程や、上手く事業を進める秘訣があれば教えてください」といったことを、 尋ねられるようになりました。
今回は、久しぶりに創業当時の話を聴いてください。

30年ほど前です。
私は、ヨコ長・A4サイズの集計用紙と鉛筆を用意して、10年計画を立てました。
1行を1年として、まず10年後の売上目標を書きました。
社員ゼロの「独り社長」でしたから、事業計画と人生計画が密接にリンクしています。
10年後の売上目標と一緒に、貯蓄の目標額も書き、「毎朝5時45分に起きて散歩をする」 「(主に仕事で)年5回以上海外へ行く」といったマイルールも設けました。
そして、10年後の目標達成のために、7年後はどうなっていなければならないか、5年後は、3年後は…。
逆算して1年後の売上目標を決めたのです。
ちなみに当時の取り扱い商品は、マチ無しのポリ袋と包装紙だけ。
それを、逆算式で考えると、いつまでにどのような商品群を増やさなければならないかが明確になりました。
売上は順調に伸びていったものの、目標があまりにも「お金軸」だったので、せっかく採用した社員も定着せず、そのことでは本当に苦労しましたが…(汗)

もしみなさんが休日に映画を観に行くとしたら、映画館への到着時刻を考えて、そのためには映画館の最寄駅に何時に着いて、自宅を出るのは何時で…と、逆算して考えるでしょう。
それと同じことです。
事業も、なんとなく一歩、とりあえず一歩ではなく、日々、根拠のある一歩を踏み出して、粘り強く取り組むことが大切です。
10年計画と言っても世の中の変化が早いので、実際には3年目あたりで軌道修正が必要になるでしょう。
それでも、なんとなく進んだ3年目と、10年後に向かって進んだ3年目では足元の確かさが違います。
若い人・若い経営者にこそ、この逆算式で目標を設定してほしい。
還暦を迎えた私は、あと何回計画を立てられるでしょう。
若い人が羨ましいくらいです。

こぼれ話

「暮松さんだからできた」と、まるで私が特別な人間のようにおっしゃる方がいます。
いえいえ違います。
先日、社員と協力会社さん100名ほどで、事業計画発表会を行いました。
逆算式は若い社員にも定着しつつあり、発表内容を見ると年々成長しているのがわかります。
「暮松さんだから…」は抜きにして、ぜひ取り組んでみてください。
お金以外の目標設定も忘れずに(笑)

小さな会社は
「人を大切にする経営」
で成功する

暮松 邦一(著)

小さな会社は「人を大切にする経営」で成功する 暮松 邦一(著)

多くのお客さまを訪問させていただいた中で、「スタッフとの関係性をどうしていくのか?」「離職率が高い」という、『人』についてのお悩みをよく耳にしました。
この暮松通信でもたびたびお話しているとおり、私もかつて毎月のようにスタッフの送別会を繰り返していたという黒歴史を経験しています。
そこから『人本経営』と出会い、時に失敗しながらも続けてきた施策や経験の他、同様に人本経営を実践する友人たちの声をまとめた一冊です。
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