株式会社ヘッズ代表 暮松邦一の月いちコラム KUREMATSU TIMES(暮松タイムズ)
VOL.141

ご縁がないと感じる面接

2025.07.01

ここ16年、新卒採用を行ってきました。
ありがたいことに応募者が多く、選考に苦慮するものの、最終的には面接が決め手となります。
よく面接は、人生の伴侶と出会う「お見合い」にたとえられます。
学生さんの履歴書や会社の求人票は、お見合いの釣書(身上書)と同じです。
では、実際にお見合いの日を迎えたとして、初めて会うお相手からの質問が、「クルマのローンは月額いくらですか?」だったら、どうでしょう。
人生を共にする可能性があるわけですからお金に関する話は大切ですが、コチラとしては、自分自身への関心度の高さを伺えたり、ふたりの未来を描きやすい質問の方が嬉しく、結局それが、お相手の考えや人となりを知るきっかけになります。

面接も同じ。本当にHEADSがいいのか、待遇面さえ良ければヨソでもいいのか。
そこは非常に気になります。
その人自身の成長や会社の発展をイメージしているような質問をしてくれると、コチラとしても嬉しい。
世の中から必要とされる人になろうとしているのかも気になるところです。
要するに考え方が同じだったり近かったりすることが、一緒に長く働くうえで大切ではないでしょうか。
休暇や待遇面は求人票に記載してあります。
誤解を恐れずに言うと、そこを深掘りした質問をする学生さんとは、ご縁がなかったと考えます。

中には何度も足を運んでくれて、社内の雰囲気が十分わかってから、「どうしてもこの会社で働きたい!」と言ってくれる人もいます。
デートを重ねて「やはりあなたと結婚したい!」と言われたようなものです。
ただ、結婚と採用には大きな違いがあります。
お見合いで結婚した場合、翌日に「離婚したい」と、どちらからでも言い出せます。
採用の場合は、出勤初日に「明日から来なくていいよ」というわけにはいきません。
逆に新人さんから「やっぱり辞めます」は可能です。なんなら代行業者を通じて…。

コチラが主導権を握れるのは、採用するかしないかだけ。
差別ではなく区別した結果、待遇面第一の学生さんは、やはりご縁がないと考えます。
今後の未来を一緒に描ける方とのご縁を大切にしたいです。

こぼれ話

毎年ほんとうに素晴らしい人たちに入社してもらっています。
今春も4名が入社してくれました。
良い人たちとの巡り合いこそ何物にも代え難い財産です。
今回のように面接の裏側を明らかにすると、今後の就活生に攻略法(?)を教えるようなものかもしれませんが、それは別の意味で嬉しい。
それだけ熱心に「暮松通信」を読んでくれているということですから(笑)

小さな会社は
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暮松 邦一(著)

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多くのお客さまを訪問させていただいた中で、「スタッフとの関係性をどうしていくのか?」「離職率が高い」という、『人』についてのお悩みをよく耳にしました。
この暮松通信でもたびたびお話しているとおり、私もかつて毎月のようにスタッフの送別会を繰り返していたという黒歴史を経験しています。
そこから『人本経営』と出会い、時に失敗しながらも続けてきた施策や経験の他、同様に人本経営を実践する友人たちの声をまとめた一冊です。
この本が、皆さまのより良い会社経営の一助になれば幸いです。

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